生涯スポーツとしての幅広い活動
世界的に親しまれるスポーツ
ビリヤードは、青少年から90歳までのスポーツといわれ、世界各国でも幅広い年齢層の方々が、手軽に楽しんでいる風景が見受けられます。
5大陸それぞれの国によって、スヌーカー、ポケット、キャロムと平均して行われている国もあれば、主に一種目に限られているところもあり、世界連盟の規約に関係なくローカル色豊かなルールも見ることができます。
ソ連邦のベレストロイカ以前は、余り知られていなかった国とも、いろいろな面で交流が始まり、特にロシア、東欧諸国、中国などは、あらゆる年齢の方々がビリヤードを楽しんでいます。
それだけにいまやビリヤード人口は、驚くべき数字に達しました。1億人を越える人口は、世界でもトップクラスのスポーツとして位置付けられ、世界および大陸選手権には、ほとんどで19歳以下のジュニア選手権が開催され、もちろん国内でも毎年開催されています。
学術面からのアプローチ
現在国内では、高齢化社会を迎え、いかに高齢者が健康で快適な生活を送るかが、重要な問題とされ、そのための健康の維持・増進のための運動の必要性が唱えられています。
こういった流れの中で、より安全で有効な運動としてビリヤードが注目を浴びています。最近では、池田恭敏、 最勝寺久和、廣田博子という先生方による『高齢者の健康・体力づくりとしてのビリヤードの有効性』という論文も作成されています。このようにビリヤードを科学的 に研究することは、ビリヤードというスポーツが本来持っている運動能力に対する研究にも大きな影響を及ぼすことになるでしょう。
高齢者への活動
ビリヤードによる高齢者の体力・健康作りのために、全国各自治体・公共団体の施設へのビリヤードテーブルの無償貸与や指導者の派遣などを行なっています。「生涯スポーツ実技指導者講習会」への積極的な参加によって、全国市町村への普及活動も盛んになっています。
ジュニア層への広がり
「親子のふれあいビリヤード」キャンペーンを展開。これは賛同される全国のビリヤード場が主体となってそれぞれにイベントが考案され、ビリヤードがキャンペーン趣旨の親子のふれあいの手助けとなるような活動が行われています。
JOCジュニアオリンピックカップ開催。20才未満の全国大会、上位入賞者は「世界9ボール選手権ジュニアの部」へ派遣。
スポーツレクレーション祭
毎年開かれる「全国スポーツレクリエーション祭」へ、第2回より参加。全国の各地区代表がAクラスとBクラスの部に分かれて、競技を行います。02年は広島、03年は香川でこの大会は開かれます。
アマチュア選手にとっては、ビリヤードとして唯一の全国総合スポーツ大会です。
レディースも参加
ビリヤード競技は、男子だけでなく女子も含めた年齢に制限のないスポーツです。その中で最近顕著なのは、女子プレイヤーの増加です。そして女子にもプロ制度があり、現在約30名余りがプロとして活動しています。
ポケットビリヤードの女子プロには年間10試合程度のツアー競技会のほか、「全日本プロ選手権」の女子部門を最高峰に、オープン戦も年間8試合程度行なわれるようになってきています。
一般のプレイヤーに占める女子の割合も年々増加し、一桁から15%を超えるものになっています。
ビリヤード教室
初心者のためのビリヤード教室は、ポケット、キャロムともにプロや各ビリヤード場が中心となって、全国各地で開かれています。ポケットビリヤードにはレッスンプロの資格審査も行なわれています。